こんにちは、高山です。
「AI副業で稼いだお金、確定申告はどうすればいいの?」という検索でこのページにたどり着いた方が多いと思います。以前このブログには、同じテーマの記事が10本近くあり、しかもその多くに「月5万円稼いだ私が」「年収50万円増のサラリーマンが」といった、裏付けのない一人称の実績が書かれていました。今回、それらを1本に統合し、国税庁の公表情報にもとづいて書き直しました。
結論:まず確認すべきは「20万円」と「帳簿」の2点
- 給与を1か所からもらっていて年末調整が済んでいる会社員の場合、給与以外の所得(副業の所得など)が年間20万円以下であれば、原則として所得税の確定申告は不要です。ただし住民税の申告は別途必要になります(国税庁 No.1906)。
- 副業の所得が20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です(国税庁 No.2020)。
- 副業の所得区分は、多くの場合「雑所得」になります。2022年10月の国税庁通達改正により、年間収入が300万円を超えていても、帳簿書類を保存していなければ原則として雑所得として扱われます(逆に帳簿を保存していれば、事業所得として認められる余地があります)(国税庁 No.1500)。
以下、それぞれもう少し詳しく説明します。最終的な判断は、必ずご自身の状況をもとに税務署や税理士に確認してください。この記事は一般的な制度の整理であり、個別の税務相談の代わりにはなりません。
「20万円ルール」の正確な範囲
いわゆる「20万円ルール」は、給与を1か所から受けていて年末調整が済んでいる人が対象です。給与・退職所得以外の所得(副業の雑所得など)の合計が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告をしなくてもよいという制度です(国税庁 No.1906)。
ここで見落とされがちなのが、「所得税の確定申告が不要」であって「住民税の申告も不要」という意味ではないという点です。住民税には20万円ルールに相当する免除規定がないため、副業の所得がいくらであっても、原則としてお住まいの市区町村への住民税の申告は必要になります。
雑所得か事業所得か(2022年の通達改正のポイント)
以前は「年間収入300万円」が事業所得か雑所得かを分ける目安のように言われていた時期がありましたが、2022年10月7日に国税庁の通達が改正され、基本的な判定基準は「帳簿書類を保存しているかどうか」になりました(国税庁 No.1500、国税庁 No.1350)。
- 帳簿書類を保存している → 事業所得として認められる余地がある
- 帳簿書類を保存していない → 原則として雑所得(年間収入が300万円を超えていても同様)
事業所得か雑所得かによって、赤字を他の所得と相殺できるか(損益通算)、青色申告特別控除が使えるかなどが変わってきます。継続的に副業を行う予定がある方は、帳簿をつける習慣を早めに持っておくと選択肢が広がります。
必要経費の考え方
雑所得・事業所得のいずれであっても、その所得を得るために直接必要だった支出は必要経費として収入から差し引けます(国税庁 No.2210)。AI副業でよく挙げられる経費の例としては、AIツールの利用料、記事作成に使うソフトウェアの契約料、サーバー・ドメイン代などがあります。自宅の通信費や電気代を経費にする場合は、副業で使った割合分だけを按分して計上するのが基本的な考え方です。按分の割合を根拠なく大きくすると、税務調査で否認されるリスクがある点は正直にお伝えしておきます。
申告の流れと期限
所得税の確定申告の期間は、例年2月16日から3月15日ごろです(土日祝日にあたる場合は翌平日にずれます)。e-Taxを使えばオンラインで完結できます。期限を過ぎると無申告加算税や延滞税がかかる場合があるため、期限は必ず守ってください。正確な日程は、申告する年の国税庁の確定申告特集ページで毎年ご確認ください。
失敗しないための注意点
- 「副業は会社にバレない」と断定的に書かれている情報を見かけますが、住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」にすることで会社に通知されにくくなる、という制度上の仕組みであり、100%バレないことを保証するものではありません。自治体によっては対応していない場合もあります。
- 根拠のない経費計上や、実態のない「節税テクニック」を鵜呑みにしないでください。否認された場合、追徴課税の対象になります。
- 迷ったら、確定申告の時期は税務署の相談窓口やチャット相談を利用できます。個別の判断はご自身の状況次第なので、この記事だけで完結させず、公式窓口で確認することをおすすめします。
次の行動
このブログでは、AIを使った副業で最初の収益(0→1)を作る実験を公開しています。全体像は中核ハブ記事「AI副業0→1プロジェクト」にまとめています。仕組み化やお金のルールをさらに深く知りたい方は、姉妹メディアの自力資産形成ラボ(note)もあわせてご覧ください。
よくある質問
副業の所得が20万円以下なら何もしなくていいですか?
所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別途必要です。お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
AI副業の収入は雑所得と事業所得のどちらになりますか?
2022年10月の通達改正以降は、帳簿書類を保存しているかどうかが基本的な判定基準です。帳簿がなければ原則として雑所得になります。
この記事の内容だけで申告を進めても大丈夫ですか?
この記事は一般的な制度の整理であり、個別の税務相談の代わりにはなりません。最終的な判断は税務署や税理士にご確認ください。





