AI副業の詐欺・怪しい案件の見分け方|情報商材で遠回りした私が契約前に確かめる10項目

「AIを使えばスマホだけで稼げる」「作業は1日10分、あとは自動」──そんな広告を見て、気になりつつも「これ、大丈夫なのかな」と検索した方へ。

こんにちは、高山ヒロミチです。私は昔、副業収入がどうしても欲しかった時期に情報商材をいくつも買い、結果として商材代だけを何度も失った人間です。だからこそ、この記事では遠回りせずに結論から書きます。

この記事の結論

  • 「稼げる」より先に「払う」話が出たら、いったん止まる
  • 最近は「安い教材 → 電話やWeb会議で高額サポート契約」という流れが目立つ(国民生活センター)
  • 借金・カード分割・複数の貸金業者での借り入れを勧められたら、その時点で断ってよい
  • 払ってしまったら、追加の支払いを止めて、すぐ消費者ホットライン188

まず結論:この3つのどれかが出たら、その場で決めない

細かいチェックは後で10項目にまとめますが、最初に覚えておいてほしいのはこの3つだけです。

  1. 仕事を始める前に、お金(サポート代・ツール代・保証金など)を求められる
  2. 「すぐ元が取れるから」と、借金やカード分割、複数の貸金業者からの借り入れを勧められる
  3. 会社名・所在地・電話番号・責任者がはっきりしない(ネットで販売しているのに「特定商取引法に基づく表記」が見当たらない)

どれか1つでも当てはまったら、その日のうちに申し込む理由はありません。本当に良い話なら、1日考えても逃げません。

数字で見る「情報商材・副業トラブル」の今

国民生活センターは、「副業、投資やギャンブル等で高額収入を得るためのノウハウ等」と称してネットで売られる情報を「情報商材」と呼び、相談件数を公表しています。

年度 情報商材に関する相談件数
2023年度 6,256件
2024年度 4,163件
2025年度 2,623件

出典:国民生活センター「情報商材」(PIO-NETに登録された相談件数。2026年5月31日現在の集計、消費生活センター等からの経由相談は含まない)

件数だけ見ると減っています。ただ、同じページで国民生活センターは、「情報商材そのものだけでなく、情報商材をきっかけに、電話やWeb会議で高額な副業コンサルティングやサポート契約、ビジネスセミナー等を勧誘されるケースが目立ちます」と書いています。

ここからは私の見方ですが、件数が減った=安全になった、とは受け取っていません。入口が「情報商材」という名前から、「LINE登録」「簡単なタスク」「無料セミナー」といった別の形に移っているだけ、と考えたほうが身を守りやすいと思います。

よくある4つの手口(公的機関の公表内容から)

① 安い教材から始まって、高額なサポート契約へ

数千円程度の教材やマニュアルを買うと、その後に電話やWeb会議(Zoomなど)で「本気で稼ぐならサポートが必要」と勧められる流れです。最初の買い物が安いので警戒心が下がり、話を聞いているうちに高額な契約に進んでしまう。国民生活センターが「目立つ」としているのがこの形です。

② 「いいねを押すだけ」の簡単タスク副業

国民生活センターは2026年5月、「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブル」について注意を呼びかけています。公表された相談事例では、動画に「いいね」をする作業を3日間続けて約2,500円の報酬が振り込まれたあと、「失敗したのでグループの連帯責任になる」と言われ、約50万円の入金を求められたケースが紹介されています。

ポイントは、最初に少額の報酬が本当に振り込まれることです。「実際にお金が入った」という経験が、次の支払いへの抵抗感を消してしまいます。お金を稼ぐはずの副業で、こちらが振り込むように言われたら、それ自体が危険信号です。

③ サポート代のために借金をさせる

同じく2026年5月、国民生活センターは「副業サポートや投資の名目で借金させる業者」についても注意喚起を出しました。業者の指示どおりに、短期間で複数の貸金業者から次々に借り入れさせる手口が目立つとしています。

大事なのは、業者に「すぐ返せる」と言われて借りたとしても、返済する義務は借りた本人にあるという点です。同センターは、業者から借り入れ時の申告内容をごまかすよう指示されても従わないこと、遠隔操作アプリのインストールや画面共有に安易に応じないことも呼びかけています。

④ 「AIで自動」「放置で稼げる」をうたうツール・スクール

消費者庁も2025年6月、SNS広告などをきっかけに「簡単な副業」をうたって高額なサポートプランを契約させる事業者について注意喚起を公表しています。

AIが絡むと、「ツールが勝手に記事を書く」「画像を作って自動で売れる」といった説明がもっともらしく聞こえます。実際にAIで文章や画像は作れるので、なおさらです。ただ、「作れること」と「売れること」は別の話です。私自身、AIツールでたくさん記事を作ってきましたが、作った量がそのまま収入になったことはありません。

契約前に確かめる10のチェック項目

申し込む前に、次の表を上から順に確認してみてください。1つでも「いいえ」があれば、その場では決めないのがおすすめです。

No. 確認すること 見るポイント
1 事業者の情報がそろっているか 「特定商取引法に基づく表記」に事業者名・住所・電話番号・責任者が書かれている
2 総額がいくらか、書面で分かるか 「今だけ」「残り◯名」で急がせず、支払いの総額と内訳が文字で出てくる
3 仕事の中身が具体的か 誰に・何を・どうやって提供してお金になるのか、払う前に説明がある
4 収入例に条件が書いてあるか 作業時間・期間・経費が書かれていない「月◯万円」だけの数字は判断材料にならない
5 強い言葉を連発していないか 「誰でも」「簡単」「完全自動」「放置」「絶対」が並ぶほど慎重に
6 借金・分割を勧めてこないか カードの分割、キャッシング、消費者金融の利用を勧められたら断る
7 相手が誰か分かるか LINEのアカウントを次々に移らされる、担当者が名乗らない、は要注意
8 スマホやPCの操作を求めてこないか 遠隔操作アプリのインストールや画面共有を求められたら応じない
9 返金の条件が書面にあるか 「全額返金保証」は、どんな条件で返金されるのかを必ず読む
10 考える時間をくれるか 家族や第三者に相談する時間を嫌がる相手とは契約しない

「AI」が付くと、なぜ見抜きにくくなるのか

ここは私の実感です。AI副業の話が見抜きにくいのは、次の3つが重なるからだと思っています。

  • 新しいので、比べる相手がいない:昔からある副業なら相場感がありますが、AIは「前例がない」と言われると反論しにくい
  • デモが派手:数秒で記事や画像が出てくる画面を見せられると、「これなら自分にも」と感じやすい
  • 半分は本当:AIで作業が速くなるのは事実です。だから「速くなる」と「稼げる」がすり替わっても気づきにくい

AIは、下調べや下書き、作業の時短には本当に役立ちます。一方で、「誰が、何にお金を払うのか」を決めてくれるわけではありません。そこを飛ばした説明には注意してください。

私も「買えば何とかなる」と思っていた

少しだけ私の話をさせてください。

2012年に病気を患い、1年ほど満足に働けない時期がありました。収入がほぼなくなって貯金を切り崩す生活の中で、「仕事とは別に、何か安定した副業収入がほしい」と本気で考えるようになりました。

ただ、一人でやるには経験も知識も足りない。そこで情報商材をいくつか買いました。結果は、いわゆるノウハウコレクターです。買って、読んで、分かった気になって、また次を買う。商材代だけを使うことを何度か繰り返しました。

今振り返ると、足りなかったのは「次のノウハウ」ではなく、自分で小さく試して、うまくいったかどうかを確かめる手順でした。

正直に書くと、このブログでも以前、AIライティングツールや情報商材を紹介してきました。だからこそ今は、「おすすめする前に、それで本当に稼げるのかを確かめる側」に立ちたいと思っています。

もしお金を払ってしまったら

「もう払ってしまった」という方も、あきらめないでください。やることは次の順番です。

  1. 追加の支払いと借り入れを止める:「あと少し払えば返金される」「報酬を受け取るための手数料」は、被害が広がる典型的なパターンです
  2. 証拠を残す:広告の画面、LINEやメールのやり取り、契約書面、振込やカードの記録、電話の日時をスクリーンショットやメモで保存
  3. すぐ相談する:消費者ホットライン「188(いやや!)」で最寄りの消費生活センターにつながります。詐欺の疑いが強い場合は、警察相談専用電話「#9110」も使えます

クーリング・オフ(契約後の一定期間なら無条件で解約できる制度)が使えるかどうかは、どんな方法で契約したかで変わります。

契約のしかた クーリング・オフ
電話勧誘販売 8日間
業務提供誘引販売取引(内職商法・モニター商法など) 20日間
通信販売(ネットで自分から申し込んだ場合など) 制度なし。返品の特約があればそれに従い、特約がなければ商品を受け取った日を含めて8日以内なら返品可(返品費用は自己負担)

出典:国民生活センター「クーリング・オフ」。条件によってはクーリング・オフできない場合や、書面の不備などで期間を過ぎてもできる場合があります。

ネットで教材を買った後に、電話やWeb会議で別の契約を勧められた、というように契約が2段階になっていることも多いので、自分で「これは対象外だろう」と決めつけず、まず消費生活センターに聞いてみてください。

安全に始めるなら「払う前に、小さく1円を作る」

最後に、これから副業を始める方へ。私が今いちばん大事だと思っているのは、最初の目標を「月5万円」ではなく「最初の1円」にすることです。

最初の1円は、無料か、失っても困らない金額で試せる方法で作れます。そして、1円が生まれた方法なら、それを10円、1,000円と広げていけばいい。逆に、「まず数十万円払えば、あとは自動で月◯万円」という話は、この順番が逆になっています。

無料オファーの付き合い方は「無料オファーは利用するべきか?」、「放置で稼げる」系の話との距離の取り方は「ネットビジネスは決して不労所得ではない」にも書いています。うまくいかない原因そのものを整理したい方は「AI副業で失敗する人の共通点」もどうぞ。

よくある質問

AI副業はすべて詐欺なのですか?

いいえ。AIを使って文章作成や画像制作の作業を速くし、仕事を受けたり、自分のブログやnoteで収益化したりしている人はいます。危ないのは「AI」そのものではなく、始める前に高額な支払いを求める、仕事の中身を説明しない、借金を勧める、といった勧誘のしかたです。

「全額返金保証」と書いてあれば安心ですか?

安心材料にはなりません。返金の条件(期間、作業の実施記録の提出など)が細かく決められていて、実際には条件を満たせないケースもあります。申し込む前に、返金条件が書面でどう書かれているかを必ず確認してください。

家族に言わずに契約してしまいました。今からでも相談できますか?

できます。消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターなどを案内してもらえます。契約の方法や時期によって取れる手段が変わるので、早めに相談するほど選択肢が残ります。

参考にした公的情報

※制度や相談件数は2026年9月時点で確認した内容です。最新の情報は各機関のページでご確認ください。

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▶ はじめての方へ:運営者・高山ヒロミチについて(このブログを続けている理由)

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