「会社に長く勤めていれば、退職金と年金でなんとかなる」——この前提が、少しずつ崩れてきている。副業を始める理由は人それぞれだが、私がAI副業の0→1実験を公開しているのも、この前提の崩れを自分の目で見てきたからだ。
退職金は、この5年ですでに減っている
厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、大卒で勤続35年以上の定年退職者が受け取る退職給付額の平均は、2018年の2,173万円から2023年には2,037万円へと、約87万円減少している。あわせて、退職給付制度そのものを持つ企業の割合も2018年の80.5%から2023年には74.9%まで下がった
(出典:厚生労働省 退職給付(一時金・年金)の支給実態)。
「そのうち上がるだろう」という前提で見送れる金額の減り方ではない。低金利で会社側が退職金の財源を確保しづらくなっていることが背景にあるとされているが、理由がどうであれ、受け取る側の現実は「以前より少なくなっている」という一点に尽きる。
年金も、最初から下がっていく設計になっている
もう一つ、意外と知られていないのが公的年金の「所得代替率」の話だ。厚生労働省の年金財政検証によると、現役世代の手取り収入に対する年金額の割合を示す所得代替率は、2024年度時点で61.2%。これが基礎年金部分の調整が続くことで、2057年度には50.4%まで下がる見通しになっている
(出典:厚生労働省 いっしょに検証!公的年金 給付水準の将来見通し)。
誤解のないように書いておくと、これは「年金が破綻する」という話ではない。制度としては50%を維持する設計になっている。ただし、今もらえている金額の割合よりは確実に下がっていく、という点は財政検証という公式資料そのものに書かれている事実だ。
「会社任せ」という前提が静かに崩れている
退職金は減り、年金の水準も下がっていく。これは特定の会社や個人の問題ではなく、日本全体で進んでいる構造の変化だ。だからといって不安を煽りたいわけではない。むしろ、この数字を知った上で「じゃあ自分はどうするか」を考える材料にしてほしいと思っている。
私自身、2012年に体調を崩して約1年働けなかった時期がある。あのとき痛感したのは、収入源が本業ひとつしかない状態は、想像以上に心もとないということだった。会社の制度や景気が良い時はそれで十分でも、状況が変われば一気に不安定になる。退職金や年金の数字を見るたびに、あの時の感覚を思い出す。
だから「0→1を今のうちに」公開実験している
このサイトでAI副業の0→1実験を公開しているのは、退職金や年金だけに頼らない収入の柱を、体力にも時間にも余裕があるうちに作っておきたいと考えているからだ。大きく稼ぐことを最初から狙っているわけではない。まずは小さくても自分の力で最初の収益を作れるかどうか、そのプロセスを正直に記録することを目的にしている。
このサイトでは、実績を誇張しない代わりに、うまくいかなかった実験もそのまま公開する方針をとっている。たとえば商材レビューでは、良い部分だけでなく検証してわかった限界も含めて書いている(例:正直レビュー「RDBM」は稼げるのか)。副業で失敗しがちなのは、都合の良い情報だけを信じて動いてしまうことだと、自分自身の情報商材コレクター時代の経験から感じているからだ。
この数字とどう向き合えばいいか
退職金・年金の数字を見て「怖いから何か始めなきゃ」と焦って高額な情報商材やスクールに飛びつくのは、私が実際に失敗したパターンでもある。数字を知った上でやるべきことは、もっと地味だ。
- 今の収入源が本業ひとつだけかどうかを、まず確認する
- 退職金・年金の見込み額を、自分の分だけでも一度調べてみる(ねんきん定期便や会社の退職金規程で確認できる)
- いきなり大きな金額を狙わず、小さな金額を自分の力で作れるかどうかを試す
このサイトで公開している0→1実験も、やっていることは特別なことではない。AIツールを使って作業時間を減らしながら、実際にかかった費用と、実際に得られた結果を、良い部分も足りない部分もそのまま記録しているだけだ。派手な成果を先に約束するのではなく、「今、何をどこまで検証できているか」を都度更新していく形をとっている。
まとめ
退職金は5年で87万円減り、年金の所得代替率も長期的には下がっていく設計になっている。これは煽り文句ではなく、厚生労働省の公式統計・公式資料に書かれている事実だ。会社の制度だけに頼るのではなく、自分でも収入の柱を持っておく——その一歩として、私はAI副業の0→1実験を公開し続けている。実験の全体像は「AI副業0→1プロジェクト」のハブ記事にまとめているので、興味があれば読んでみてほしい。同じ問題意識を「副業で収入の柱を複数持つ」という切り口で掘り下げているのが、仲間が運営するnote「自力資産形成ラボ」だ。あわせて見てもらえると、視点の違いも感じてもらえると思う。





